各段
かくだん
名詞
標準
文例 · 用例
なぜなら、リアリズムだけが、人類社会の発展の各段階と、個人の社会的成長の足どりにぴったりとくっついて前進する可能をもった創作方法である。
— 宮本百合子 『文学と生活』 青空文庫
こんな団体が十八あったからその地方を十八段と呼ぶに至ったので、各段には小銃なども用意し、盛んに掠奪をやったから、金持ちの良民はだんだんよそに引っ越してしまっていつしかその附近一帯が幇の勢力範囲となった。
— 国枝史郎 『さまよう町のさまよう家のさまよう人々』 青空文庫
そういう貼紙が本棚の各段ごとにある。
— 宮本百合子 『五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍』 青空文庫
したがって、これもまた、大きくは二、三段に区別することができますが、天竜川の両側のように、さらにその各段が、また幾つにも細かく分かれている処もございます。
— 三澤勝衛 『自力更生より自然力更生へ』 青空文庫
閑枝はその目録を持ったまま、その室に隣った夫の書庫に駈け入って書架の各段を注意深く見ていった。
— 山本禾太郎 『仙人掌の花』 青空文庫
動詞活用古形については考のまとまる日をまつて、今はたゞ動詞形容詞活用の各段に於ける体言の有無について卑見をのべて、更に接尾語がこれらの体言について用言をつくることをいうたまでゞある。
— 折口信夫 『用言の発展』 青空文庫
だが一方に於て、試験準備による教育上の惨禍は、受験者の意識が発育し独立するに従って、減少して行くのだし、又他方に於て、各段階の教育に応じて夫々、被教育資格者の全社会的な水準が設定されるのだから、要するに相対的に高度の素質をもつものが、公平に、相対的に高度の教育をうけるという結果になるだろう。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
――だがそれにも拘らず、コントの科学分類が、事物そのものの秩序に相応し、従って又やがて事物の歴史的発展の各段階に相応し得る処のものだった、ということは、忘れてはならない特徴をなす。
— 戸坂潤 『科学論』 青空文庫