突き当てる
つきあてる
動詞
標準
文例 · 用例
風が坂道の砂を吹き払って凍て乾いた土へ下駄の歯が無慈悲に突き当てる。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
五人ほどの部下は、その脚下にうずくまって、折敷きの構えと云うのか、小銃の筒口を、こっちへ向けたまま、ギ、ギ、ギ、ギ……と舳を突き当てるように寄ってきた。
— 吉川英治 『松のや露八』 青空文庫
程なく寂然として寝に着きさうだから、汽車の中でもくれ/″\いつたのは此処のこと、私は夜が更けるまで寐ることが出来ない、あはれと思つて最う暫くつきあつて、而して諸国を行脚なすつた内のおもしろい談をといつて打解けて幼らしくねだつた。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
自然につきあつて遊ぶものも少なくなる。
— 泉鏡太郎 『一席話』 青空文庫
裏切られたと知つた瞬間、子供の泣きツ面のやうな妙な顏をするが、すぐにけろツとして、相手の人間の眞直ぐなところとばかりつきあつて、またも騙されるやうな因をつくる。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
「それがね旦那、その亭主は庄さんていふんですが仲々いゝ男でね、一寸お世辭もいゝし、つきあつちや惡いことはまあ有りませんよ。
— 長塚節 『おふさ』 青空文庫
彼女は顔中愛嬌をたたへ、私に接近しながらいふのです、『お差支へがなかつたら、お茶でも、つきあつて下さいません?
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
よく友人が私にむかつて、『お前は青木とつきあつてゐるのか』と青木と私と交際してゐるといふことを非難めいて言はれたものである、青木も田舎から自信をもつて東京に出てきた。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫