銀輪
ぎんりん
名詞
標準
silver ring
文例 · 用例
紅葉の『色懺悔』は万朶の花が一時に咲匂うて馥郁たる花の香に息の塞るような感があったが、露伴の『風流仏』は千里|漠々たる広野に彷徨して黄昏れる時、忽然薄靄を排して一大銀輪のヌッと出ずるを望むが如く、また千山万岳の重畳たる中に光明赫灼たる弥陀の山越を迎うる如き感を抱かしめた。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
カナカナが鳴きたてて、窓べの高い江戸川堤の上を買い出しの自転車が競走のように銀輪を光らせて走っていたものだ。
— 林芙美子 『晩菊』 青空文庫
カナカナが鳴きたてて、窓べの高い江戸川堤の上を買ひ出しの自転車が競争のやうに銀輪を光らせて走つてゐたものだ。
— 林芙美子 『晩菊』 青空文庫
鳴くや杜鵑のひと聲に五月雨いつかはれ行けばちぎれ/\の雲間よりやがてほのめく夏の月銀輪露に洗はれて我世すゞしとてるものをさめずや哀れをとめごよ。
— 土井晩翠 『天地有情』 青空文庫
標準
bicycle wheel