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触れ歩く

ふれあるく
動詞
1
標準
文例 · 用例
もう蕨を触れ歩く声が聞える、季節のうつりかはりの早いのには今更のやうに驚かされる。
種田山頭火 行乞記 青空文庫
」 そんぢよ其辺の日本の原稿|蒐集家なら、その翌日から屹度こんな事を触れ歩くに定つてゐる。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫
「そんな噂を触れ歩くからには、お前にも覚悟があるだらうから、さあ勝負をせい。
大正六(一九一七)年 茶話 青空文庫
困ると云つてそれを断ると、その足で近所へ息子夫婦の悪口を触れ歩くといふ箸にも棒にもかゝらない婆ですつて。
岸田國士 風俗時評 青空文庫
蔭で愚図々々不平を云ふ、それも、悪戯をした犬のことだけならいゝが、飼主の人身攻撃に亙るやうなことを、あつちこつちへ触れ歩く
岸田國士 犬は鎖に繋ぐべからず 青空文庫
作者見習としてのわが役目は木の稽古にと幕ごとに二丁を入れマハリとシヤギリの留を打つ事幕明幕切の時間を日記に書入れ、楽屋中へ不時の通達なすべき事件ある折には役者の部屋々々大道具小道具方衣裳|床山囃子方等楽屋中漏れなく触れ歩く事等なり。
永井荷風 書かでもの記 青空文庫
今時分不思議な事と怪しむ間もなく、かの金棒の響は正しく江戸町々の名主が町奉行所からの御達を家ごとに触れ歩くものと覚しく、彼方からも此方からも互に相呼応しつつさながら嵐の如くに湧起って来るのである。
永井荷風 散柳窓夕栄 青空文庫
さるにてもはるか下界の往来では、三々五々と家路に急ぐ小学生の木底の靴音、さては、「第三版・硬党新報、夕刊巴里」と触れ歩く夕刊売りの声も寒く遽ただしく、かてて加えて真北に変った強風は、今や大束な霙さえ交えてにわかに吹きつのる様子。
合乗り乳母車 ――仏蘭西縦断の巻―― ノンシャラン道中記 青空文庫
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