舸
舸
名詞
標準
文例 · 用例
(葦船は速力早き軽舸にして、今日も南米ペルーにおいて用いられている)。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
來れ、彼|輕舸の中に。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
此駅海に浜して商賈富有諸州の船舸来て輻湊する地。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
「今歳夏秋之際、霖雨数月、酒舸不漕港、以故都下酒価頗貴」と云ふのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
水城、博多は多多良が浜の防塁、別しては箱崎の宮の大前、一歩も上げじ許すなと、獅子奮迅に射放ち落せば、波を潜つて軽舸の面々、漕ぎ寄せ、漕ぎ寄せ、日本国は四国の住人河野ノ通有、いで物見せん、夷原、月は弓張る幸先に、倒す檣渡りに船と乗りかけ、つけ入り、斬り込んだり。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
濃碧の湖には笑を乗せて軽舸が浮く。
— 宮本百合子 『追慕』 青空文庫
竹やぶの細い葉を一枚一枚キラキラ強い金色にひらめかせながら西の山かげに太陽が沈みかけると、軽い蛋白石色の東空に、白いほんのりした夕月がうかみ出す、本当に空にかかる軽舸のように。
— 宮本百合子 『田舎風なヒューモレスク』 青空文庫
すると先刻までは何処に居たのか水音も為せなかった沢山の軽舸が、丁度流れ寄る花弁のように揺れながら、燈影の華やかなパゴラの周囲に漂い始めます。
— 宮本百合子 『C先生への手紙』 青空文庫