禅頂
ぜんじょう
名詞
標準
文例 · 用例
それが高原の草の上に横たわれる身にも駅路の夜明けを偲ばせた、暁かけて禅頂する人達の振鈴の響であろう。
— 木暮理太郎 『黒部川奥の山旅』 青空文庫
続いて「我蝸菴を其坤角に結びて之に住み、礼讃勤行すること三七日、已に斯願を遂げ、便ち故居に帰る」と禅頂を果した喜を述べている。
— 木暮理太郎 『山の今昔』 青空文庫
敬虔なる信者達は、山の開祖が神に供養し神恩を謝する誦経の為に登山したのと同様に、日頃尊崇する行者を先達として、報謝の禅頂を遂げ、宗祖の偉績を偲ぶ霊場に参拝するようになった。
— 木暮理太郎 『山の今昔』 青空文庫
裏から登つた時は、雨の土砂降りに降る日で、山巓まで行つたには行つたが、深い雲霧で、一間先をも辨ずることが出來ず、禪頂小屋に蹲踞んでゐて見ても何うすることも出來ないほど寒いので、急いで下りて來て、志津の小屋で一夜を過した。
— 田山花袋 『日光』 青空文庫
この裏山禪頂は、昔は僧侶がよく行をやつたところで、山中到る處に今でも猶その禪頂小屋の殘つてゐるのを見る。
— 田山花袋 『日光』 青空文庫