壺中
こちゅう
名詞名詞-の形容詞
標準
inside a jar
文例 · 用例
)して、余も何かスバラしいのを考えたのですが、どうも気の利いたのは全部昔の奴が使ってしまった後なので、今更もう発見し得ないのか、と散々考えて居た所、東京は京橋、中橋広小路、千疋屋の隣の自動車屋の向いにある骨董屋の屋号が何と「壺中居」というのであったのであります。
— 渡辺温 『十年後の映画界』 青空文庫
病者は消毒藥を盛りたる壺中に喀痰するも、路傍に喀痰するも、其の自體に關しては何等の差を生ぜずと雖も、社會の此が爲に受くる差は決して少くは無い。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
一九一四年版、エントホヴェンの『グジャラット民俗記』六六頁に、昔インドモヴァイヤの一農、耕すごとに一童男被髪して前に立つを見、ある日その髪を剪り取ると、彼随い来って復さん事を切願すれど与えず、髪を小豆納の壺中に蔵す。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
この場合、もし魅力これ恐怖といわば、壺中で四十分も自在に游ぎ廻る間に、一疋くらいは壺から外へ逃げそうなものだ。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
しかるに阿片に酔わされた女が、踏み蹴られても支那人の宅を脱せぬごとく、朋輩が片端から啖わるるを見、呻き声を聴きながら、悠々と壺中に游ぎて壺外に跳び出ぬは、魅力が恐怖と別事たるを証する。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
熟と観察するに、壺中の石の配置や光線が網眼に映る工合、蠅を飛び下す小孔の位地から蠅を持ち行きやる人の手の左右など、雑多の事情に応じて、蠅が孔より飛び入る方角|趨勢がほぼ定まりある。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
特に深く我心を動かしたのは、今まで愛らしく話したり、歌ったり、遊んだりしていた者が、忽ち消えて壺中の白骨となるというのは、如何なる訳であろうか。
— 西田幾多郎 『我が子の死』 青空文庫
その魂はいつも壺中の醍醐味によつて養はれてゐるからだ。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、まるで「壺中」の天国にいるかのように、外界から隔絶された生活を送っていた。
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その秘密の隠れ家は、まるで「壺中」に広がる別世界だった。
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彼は、自分の殻に閉じこもり、「壺中」で満足していた。
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標準
coward
作例 · 標準
いざという時に逃げ出すような「壺中」では、誰も信頼しないだろう。
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彼は、臆病で、いざとなるとすぐ「壺中」のようになる。
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そんな「壺中」の態度では、リーダーは務まらない。
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