開先
かいさき
名詞
標準
groove (in welding)
文例 · 用例
疎開先から、こんど呼び寄せたのです。
— 太宰治 『グッド・バイ』 青空文庫
羽左衛門が疎開先で死んだという小さい記事は嘘でなかった。
— 太宰治 『十五年間』 青空文庫
やっと女学校ぐらいの年頃で、父親の入獄中、疎開先の埼玉県の農家に一人で留守していた。
— 宮本百合子 『行為の価値』 青空文庫
彼は昨日は嫂の疎開先である廿日市町の方へ寄り、今日は八幡村の方へ交渉して荷馬車を傭つて来たのである。
— 原民喜 『夏の花』 青空文庫
彼は昨日は嫂の疎開先である廿日市町の方へ寄り、今日は八幡村の方へ交渉して荷馬車を傭って来たのである。
— 原民喜 『夏の花』 青空文庫
ある日、梶は東北の疎開先にいる妻と山中の村で新聞を読んでいるとき、技術院総裁談として、わが国にも新武器として殺人光線が完成されようとしていたこと、その威力は三千メートルにまで達することが出来たが、発明者の一青年は敗戦の報を聞くと同時に、口惜しさのあまり発狂死亡したという短文が掲載されていた。
— 横光利一 『微笑』 青空文庫
どういう意味か、梶は別れて歩くうち、ふと栖方のある覚悟が背に沁み伝わりさみしさを感じて来たが、―― 疎開先から東京へ戻って来て梶は急に病気になった。
— 横光利一 『微笑』 青空文庫
私の家だけは燒けなくてよかつたわねと云ひさうな女達が、疎開先きから荷物をとりよせて、幸福げに荷ほどきをしてゐる姿がありありと心に浮んでくる。
— 林芙美子 『なぐさめ』 青空文庫