妾奉公
めかけぼうこう
名詞動詞-サ変
標準
serving as a concubine
文例 · 用例
この頃の相場では、妾奉公をしても月一両の給金はむずかしいのに、別になにをするでも無しに、美しい着物を着せられて、旨いものを食わされて、一日一両の手間賃になる。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
地方でも其界隈は、封建の頃極めて風の惡い士町で、妙齡の婦人の此處へ連込まれたもの、また通懸つたもの、況して腰元妾奉公になど行つたものの生きて歸つた例はない、とあとで聞いた。
— 泉鏡花 『怪談女の輪』 青空文庫
こいつは長崎の女郎あがりで、十九の年に大阪の商人に請け出されて行ったそうですが、間もなく店の若い者と一緒に駈け落ちをして、途中で捨てたのか捨てられたのか、ともかくも自分ひとりで江戸へ出て来て、それから妾奉公や、いろいろのことをやっていたんです。
— 十五夜御用心 『半七捕物帳』 青空文庫
わたくしは、いかに何んでも女をあまりに勝手に扱い過ぎる言い草だと義憤を起しましたが、また、こういうことを望みに妾奉公を承知する娘もあることですから、抗議を差し控えています。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
婆あさんの話に聞けば、親子共物堅い人間で、最初は妾奉公は厭だと云って、二人一しょになってことわったのを、婆あさんが或る日娘を外へ呼んで、もう段々稼がれなくなるお父っさんに楽がさせたくはないかと云って、いろいろに説き勧めて、とうとう合点させて、その上で親父に納得させたと云うことである。
— 森鴎外 『雁』 青空文庫
それは紋作が末の叔母で、十六の年から或る旗本の大家へ妾奉公に上がっていたが、今から七年ほど前にその主人が死んだので、根岸の下屋敷の方へ隠居することになった。
— 人形使い 『半七捕物帳』 青空文庫
」 それに続いてアービスの従者のアヌビスが、自慢のねぢくれ腕を、ぬつと、今度は、父親の雪五郎の鼻の先に突きつけて、「金が返せないといふんなら、うちの若旦那の御所望通りに、うぬの娘をお妾奉公に出すが好いや。
— 牧野信一 『バラルダ物語』 青空文庫
滔々たる古今の濁水社会には、芸妓もあれば妾奉公する者もあり、又は妾より成揚り芸妓より出世して立派に一家の夫人たる者もあり、都て是等は人間以外の醜物にして、固より淑女貴婦人の共に伍を為す可き者に非ず、賤しみても尚お余りある者なれども、其これを賤しむの意を外面に顕すは婦人の事に非ず。
— 福沢諭吉 『新女大学』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は貧しい家のため、若くして妾奉公に出された。
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妾奉公は、当時の女性にとっては不本意な選択肢の一つだっただろう。
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時代劇では、妾奉公の悲哀が描かれることが多い。
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