落髪
らくはつ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
cutting one's hair before entering a monastery
文例 · 用例
まあ、この辺で事件は落着にしてもらいたい」 昭青年はこれを機として落髪して僧となり、別に河辺に鯉魚庵を開いて聖胎長養に入ったが、将来名器の噂が高い。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫
保胤は遂に寛和二年を以て、自分が折角こしらえた繭を咬破って出て、落髪出家の身となって終った。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
「初落髪而作歌一首。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
春雨やわが落髪を巣に編みてそだちし雛の鶯の啼く 春雨が降つてゐる、鶯が鳴いてゐる。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
この鶯こそ私の若い落髪を集めてこしらへてやつた巣の中でやしなはれた雛の育つたもので、いはゞ私の鶯だ。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
陽成天皇元慶二年正月十三日に沙門三修が近江国坂田郡伊吹山護国寺を定額に列せんことを奏請せる条に、少年の時、落髪入道し、脚名山を歴て、周く尽さざるなし、仁寿年中此山に登り到る、即ち是七高山の其一也、其形勢を観るに四面斗絶し、人跡至る希なり。
— 木暮理太郎 『山の今昔』 青空文庫
母というのは前にも述べたごとく、甘露寺親長の姉で、寡婦となってのち子の傅育に忙わしかったが、文明二年十月の末実隆が十六歳に達し、従四位下少将まで進んだ時、鞍馬寺において落髪した。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
三条西家もいかなる縁故あってかまだ穿鑿をしてはみぬけれども、以前からして鞍馬寺境内に家屋を所持し、もしくは寺の建物を借り入れて住居としておったらしく、実隆の母公の落髪も、やはりその宿所においてしたので、その時には母公の弟親長の妻が、はるばる鞍馬まで出向いた。
— 原勝郎 『東山時代における一縉紳の生活』 青空文庫
作例 · 標準
俗世との縁を一切断ち切り、仏道に入るための儀式として厳かに落髪が行われた。
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師匠の前に静かに跪き、鋭い剃刀で丁寧に落髪してもらう瞬間に心が引き締まった。
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落髪した彼の頭は青白く輝き、その表情からは並々ならぬ決意が感じられた。
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