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棒紅

ぼうべに
名詞
1
標準
lipstick
文例 · 用例
脱ぎ捨てられたレヴューガールの衣裳のようだといおうか、それとも、ハンドバッグの中の使い残りの棒紅のようだといおうか。
織田作之助 夜の構図 青空文庫
子猫みたいにイタズラっぽく精力的なその顔は一面の雀斑で、化粧も棒紅が唇の外にはみだすほどグイとひく乱暴さだったが、外見ひ弱そうな肉体が裸になると撓やかで逞ましいのも好きだったし、常に濡れているような睫の長い黒瞳に情熱が溢れているのにも惹かれていた。
田中英光 さようなら 青空文庫
ちょっとトイレットに這入って、黒い外套と、雪駄と、鳥打帽を風呂敷に包み込んで、テニス靴を穿いて、白い粉をポカポカッとハタいて、棒紅をチョコチョコと嘗めただけの芸当には違いないが、それにしてもアンマリ早過ぎる。
夢野久作 山羊髯編輯長 青空文庫
」 と勇美子は、鏡の前の棒紅を取上げて、唇へ持って行こうとする詩子の手をとめました。
野村胡堂 身代りの花嫁 青空文庫
「その紅のまん中に穴があいて、小さい小さい水っ玉が付いてるでしょう、一寸」 勇美子は手に受取ってその棒紅の頭に沁み出した水っ玉を嗅ぎました。
野村胡堂 身代りの花嫁 青空文庫
もしそうだったら、この紅を使った人は死ぬかも知れないワ」「まア」「ちょっと待ってね」 勇美子は棒紅を持って飛出してしまいました。
野村胡堂 身代りの花嫁 青空文庫
疑は求婚者の氏家青年へ 衛生試験所で検べさせると、詩子が使いかけた棒紅の中には、犯罪史上にも珍しい詭計が仕掛けてあったのでした。
野村胡堂 身代りの花嫁 青空文庫
くわしく書くわけには行きませんが、とに角、棒紅のまん中に縫針で突いたらしい小さい穴が縦に開いて、その穴の中には、人間が三十人も死ぬほどの猛毒が仕込んであったのでした。
野村胡堂 身代りの花嫁 青空文庫
作例 · 標準
彼女は小さな手鏡を取り出し、慣れた手つきで棒紅を塗った。
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新しい棒紅の色は、彼女の肌によく映えていた。
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お母さん、その棒紅、貸して!私も塗ってみたい!
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