自証
じしょう
名詞
標準
文例 · 用例
しかして旧約聖書はその教訓部の劈頭に異邦人の心的経験を記載して、以てその人類的経典たることを自証しているのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
およそ学ぶ悦びは、自力で会得(自得自証)することより悦ばしいことはなく、またその楽しさは、自得自証が次第に積もって、そしてその徳の高さが人に知られるようになり、人がやって来て我に就いて教を請い、我が持つ善いところを人に及ぼすことより楽しいことはない。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
朝に法を聴き、夕に道を聴き、梧前灯下に書巻を手にするのは皆この自証を挑撥するの方便の具に過ぎぬ。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
西応房の猟師は、事の不思議さに恐れをなすとともに、猟師の罪業の深い事も覚って、名古屋へ出て武家奉公などをしていたが、気がすまないので、江戸へ出て自証院の道心坊となったのであった。
— 田中貢太郎 『女仙』 青空文庫
) 顧みるに、予が従前の宗教的信仰といふもの、自得自証より来たれるは少なく、基督其の他の先覚の人格を信じ、若しくは彼等が偉大なる意識を証権として、其れに依り傍うて幻げに形づくりたる者、その多きに居りし也。
— 綱島梁川 『予が見神の実験』 青空文庫
過去の理想も未来の理想も現在において自証されないかぎり意味を有しない。
— 三木清 『親鸞』 青空文庫
経は釈尊の説いた言葉であり、その真実性は釈尊の自証に基づくのである。
— 三木清 『親鸞』 青空文庫
釈尊の自証といっても、それはいかにして真の客観性、真の超越性を有するであろうか。
— 三木清 『親鸞』 青空文庫