薬法
くすりほう
名詞
標準
文例 · 用例
その薬法は予て記して置いたが、それよりも、眠り薬を巧みに用いれば、宿直の者も熟睡して、その前を大手を振って通っても見出されぬ。
— 江見水蔭 『怪異黒姫おろし』 青空文庫
指痛(腫物にて)をうれえしきこれが薬法をたずねしに、某の木と某の草とを調合して服用すべしと教えたり。
— 井上円了 『甲州郡内妖怪事件取り調べ報告』 青空文庫
しかしながら、迷いやすきものはまた悟りやすきものにして、もしその人の病に相応せる薬法をもってこれを投ずれば、積年固結せる惑病迷疾も、一朝にして雲のごとく散じ、煙のごとく消ゆることができます。
— 井上円了 『おばけの正体』 青空文庫
第八十七回 奇怪なる妙薬法王及び高僧の葬儀 葬式が済んで帰りますと、家ではやはりその葬式の間もお経を読んで居る。
— 河口慧海 『チベット旅行記』 青空文庫
薬法もまた仏家でいう“未見真実”なら、色坊主が女体開眼の方便として用いるのもまた、彼らには、いわゆる女人済度の慈悲のひとつか。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
」「その薬法でござるか」「その薬は」「……じゃあお話しいたすが、実はその薬になる物というのは、お手前の生き胆じゃ」「えっ……」 と息を止めた馬春堂の顔の長さは見ものです。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
千蛾はしんみりと語をついで、「しかし、不治の病といえ、治する薬法のないことはあるまい。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫
「して、その薬法はどういう秘伝でございますか」「人の胆血を根本とする」「胆血?
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫