尾花
おばな異読 オバナ
名詞
標準
(ear of) Japanese pampas grass
文例 · 用例
我も死して碑に辺せむ枯尾花 金福寺に芭蕉の墓を訪うた時の句である。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
茅草・尾花の布き靡く草の海の上に、櫟・榛の雑木林が長濤のようにうち冠さっていた。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
「春の梅、秋の尾花のもつれ酒、それを小意気に呑みなほす」という場合の「いき」と「息」との関係は単なる音韻上の偶然的関係だけではないであろう。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
東京市何区何町の真中に尾花が戦ぎ百舌が鳴き、狐や狸が散歩する事になったのは愉快である。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
半分道も来たと思う頃は十三夜の月が、木の間から影をさして尾花にゆらぐ風もなく、露の置くさえ見える様な夜になった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
あるいは麦畑の一端、野原のままで残り、尾花野菊が風に吹かれている。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
足元からすこしだらだら下がりになり萱が一面に生え、尾花の末が日に光っている、萱原の先きが畑で、畑の先に背の低い林が一|叢繁り、その林の上に遠い杉の小杜が見え、地平線の上に淡々しい雲が集まっていて雲の色にまがいそうな連山がその間にすこしずつ見える。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
それからたとえば踊りつつ月の坂道ややふけて はたと断えたる露の玉の緒とでもいったような場面などがいろいろあって、そうして終わりには葬礼のほこりにむせて萩尾花 母なる土に帰る秋雨 これらの映画を見たあとで国産の「マダムと女房」を見た。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
作例 · 標準
例句