憂鬱症
ゆううつしょう
名詞
標準
melancholia
文例 · 用例
――くわとぞ蒸す日のおびえ、晩夏のさけび、濡れ黄ばむ憂鬱症のゆめ青む、あなしとしとと夢はしたたる。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
帝に従ってエジプトへ行っている間に多分憂鬱症のために、ナイル河に投身して死す。
— THE ASSIGNATION 『しめしあわせ』 青空文庫
少なくとも私には――そのときの私の周囲の事情にあっては――この憂鬱症患者が彼の画布の上にあらわそうとした純粋な抽象的観念からは、あのフュウゼリ(4)のたしかに灼熱的ではあるがあまりに具象的な幻想を見つめてさえ、その影すら感じなかったほどの、強烈な堪えがたい畏怖の念が湧き起ったのである。
— THE FALL OF HOUSE OF USHER 『アッシャー家の崩壊』 青空文庫
私はこの書物にしるしてある奇異な儀式や、それがこの憂鬱症患者に与えそうな影響などについて、考えないではいられなかった。
— THE FALL OF HOUSE OF USHER 『アッシャー家の崩壊』 青空文庫
しかし、それはすぐ手近にある唯一の本であったし、また私は、今この憂鬱症患者の心をかき乱している興奮が、これから読もうとする極端にばかげた話のなかにさえ慰安を見出すかもしれない(精神錯乱の記録はこの種の変則に満ちているのだから)、というかすかな希望をいだいたのであった。
— THE FALL OF HOUSE OF USHER 『アッシャー家の崩壊』 青空文庫
御厄介をかけましたあの姫草ユリ子と言う女は、卵巣性か、月経性かどちらかわかりませんが、とにかく生理的の憂鬱症から来る一種の発作的精神異常者なのです。
— 夢野久作 『少女地獄』 青空文庫
「女」といふ哀れを傘にして良人の直接の怒りから逃れ、「母」といふ事実を循にして子等の口を閉し、徒らに子等の胸を「憂鬱症」の翼で覆はうとする母親こそ真にたゞ独りの罪人だと思つた。
— 牧野信一 『村のストア派』 青空文庫
日曜日の午後を彼女は思はず昼寝して、帰り損ふことが珍らしくなかつたが、彼女の在、不在を問はず、ベツドの位置もそのまゝになつたまゝ、春が忍び寄るに従つて、私の青春憂鬱症はタンポヽの穂のやうに単なる悩みに富んだ夢の中をさ迷ふだけであつた。
— 牧野信一 『タンタレスの春』 青空文庫
作例 · 標準
彼は長い間、憂鬱症に苦しんでいた。
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専門医の診断で、憂鬱症と診断された。
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憂鬱症は、適切な治療で改善することが多い。
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