火水
ひみず
名詞
標準
(as discordant as) fire and water
文例 · 用例
と、彼等は、月火水木……と繰り方を換えた。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
…… 亡くなった姉に、生命がけの情人が有って、火水の中でも添わねばならない、けれど、借金のために身抜けが出来ず――以前|盗人が居直って、白刃を胸へ突きつけた時、小夜着を被せて私を庇って、びくともしなかった姉さんが、義理に堰かれて逢うことさえ出来ない辛さに、私を抱いてほろほろ泣く。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
慶造と呼ばれたのは、三十五六の屈竟な漢、火水に錬え上げた鉄造の体格で、見るからに頼もしいのが、沓脱の上へ脱いだ笠を仰向けにして、両掛の旅荷物、小造なのを縁に載せて、慇懃に斉眉く風あり。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
「月は寒し、炎のようなその指が、火水となって骨に響く。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
乗るわ、降りるわ、混合う人数の崩るるごとき火水の戦場往来の兵には、余り透いて、相撲最中の回向院が野原にでもなったような電車の体に、いささか拍子抜けの形で、お望み次第のどれにしようと、大分|歩行き廻った草臥も交って、松崎はトボンと立つ。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
むかし、正しい武家の女性たちは、拷問の笞、火水の責にも、断じて口を開かない時、ただ、衣を褫う、肌着を剥ぐ、裸体にするというとともに、直ちに罪に落ちたというんだ。
— 泉鏡花 『縷紅新草』 青空文庫
「大恩を受けてゐる翁さん姨さんの事だから、頼むと言はれた日には、僕の体は火水の中へでも飛込まなければならないのだ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
翁さん姨さんの頼なら、無論僕は火水の中へでも飛込む精神だ。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
作例 · 標準
あの二人は性格が正反対で、顔を合わせれば必ず喧嘩になる火水の仲だ。
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水と油というよりは、より激しく反発し合う火水のような関係と言えるだろう。
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「お互いに一歩も譲らないからね。まさに火水の争いだよ。」
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