諸市
しょし
名詞
標準
文例 · 用例
凡そ拿破里の入江の諸市は、譬へば葡萄の蔓の梢より梢にわたりて相|連れるが如く、一市を行き盡せば一市又前に横る。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
就中ヱネチアは盛飾せる海の配偶にして、他の伊太利諸市と全く其趣を異にすべきこと明なり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
されば今日もビナレスの寺院にハヌマン猴を夥しく供養し、また諸市のバザーに入って人と対等で闊歩し、手当り次第|掴み歩く。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
この征服戦以前においては、ハムムラビの王国はバビロンの北部一半であったが、この戦争のためその南部諸市府を併せたのである。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
ハムムラビ王の石柱法典は、このバビロン統一戦争の後における治安策および統一策のために制定せられたもので、王の晩年の事業であるということは、法典の前文中に征服した諸市府の名が記してあるのみならず、後文中に王が既に老年に達していると言うておる文章が二箇所あるに拠っても明らかである。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
その間、南部ミシガンの諸市では、不良少年と、変態性の危険人物として平常それとなく看視している人間を、片っ端から引き挙げて来て、あのガソリン屋のシッド・ハッジスと、アウチイ・ベエコン、それからウイリアム・ロウレンスを各警察へ廻して毎日のように首実験をやっていた。
— 牧逸馬 『双面獣』 青空文庫
事實支那人の法律は、人肉を食ふことを認可し、人肉が諸市場(〔marche's〕)で、公然と販賣されて居る(Renaudot; pp. 34-35. Reinaud; Tome I, pp. 67-68.Ferrand; p. 78)。
— 桑原隲藏 『支那人間に於ける食人肉の風習』 青空文庫
足利時代の明貿易は、殊に其起點を堺港に移してより以來は、彼の以太利諸市が十字軍時代に營んだ東方貿易と酷似する體裁を具ふることゝなつた。
— 原勝郎 『足利時代を論ず』 青空文庫