皮肌
かわはだ
名詞
標準
文例 · 用例
即ち暑さ寒さを凌ぎ得る皮肌、鱗、泳ぎ廻る鰭や尻尾、口や眼の玉、物を判断する神経なぞが残らず備わった、驚くべき進歩した姿になる。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
しかもその切り口、よく俗に袈裟がけということを言うがまさにそれで、右の肩から左乳下へかけてばらりずんとただの一太刀に斬り下げて見事二つになった胴体は左|傍腹の皮肌一枚でかろうじて継がっていた。
— 霙橋辻斬夜話 『早耳三次捕物聞書』 青空文庫
」 投げ出した紙片と肉一片――毛髪の生えた皮肌の表に下にふっくらとした耳がついて、裏は柘榴のような血肉の団りだ。
— 巷説蒲鉾供養 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
毛の付いた皮肌、饂飩のような脳髄、人参みたいな肉の片などがそこら中に飛び散って、元結で巻いた髷の根が屍骸の手の先に転がっていたりした。
— 三つの足跡 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
」 とうとう婢の中から一人の色の黒い醜い女をよりだして、それを傍へ喚んで一緒に体を洗い、それに濃い白粉と薬の粉とを交えた物を塗ってやったが、三日すると顔の色がだんだん黄ろくなり、また数日すると光沢が出て来てそれが皮肌にしみとおって、もう立派な美人になった。
— 蒲松齢 『阿英』 青空文庫