宵っ張り
よいっぱり
名詞
標準
文例 · 用例
」 おそろしい宵っ張りな母親は、居睡りをしながら、一時二時まで手から仕事を放さない癖があった。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
宵っ張りの婆さんは寂しそうな顔をして、長火鉢の側で何よりも好きな花札を弄っていた。
— 徳田秋声 『爛』 青空文庫
宵っ張りの私もここへ来てからは、九時の鐘を聴かないうちに寝ることにした。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
家内の者は寝てしまったが宵っ張りの職人達は仕事場に集まり、団扇でパタパタ蚊を追いながら、浮世小路の何丁目で常磐津の師匠が出来たとか柳風呂の娘は婀娜だとか噂話に余念のないさなか、そのトントントンが聞こえて来たのである。
— 国枝史郎 『日置流系図』 青空文庫
おやじも魚心堂先生を知っているから、「これは先生、大分|宵っ張りでいらっしゃいますね」 挨拶して通る。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
先生はケロリとして、「宵っ張りではない。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
「宵っ張りな人たちだ……」とーラが笑う。
— БАБЫ 『女房ども』 青空文庫
年寄りの癖の早寝早起きで、まだ宵の口の八時と云うのにもう老人は床を敷かせてお久に肩を揉ませながら眠りに就いたが、廊下を一つ隔てた部屋に引き取った要は、酒の勢いで無理にも寝入ろうと布団を被ってみたものの、いつもの宵っ張りに馴らされた眼がそう容易にはまどろまないで、長いあいだうとうとしていた。
— 谷崎潤一郎 『蓼喰う虫』 青空文庫