逋
逋
名詞
標準
文例 · 用例
友なる男は、アントニオ、物にや狂へると私語ぎて、急に婦人を拉きつゝ、巡査、希臘人、牧婦などにいでたちたる人の間を潛りて逋れ去りぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
ここにおいて諸屯邸に至り、諸強族が官兵を役使しまた逋亡を蔵せるを検校し、ことごとく事を以て言上し、罪さるる者甚だ多し、陸杭時に江陵の都督たり、ことさらに孫皓に下請し、しかる後釈くを得たりとある。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
また禁制品や逋税を取締る爲に、官憲がその輸入物貨を檢閲する。
— 桑原隲藏 『蒲壽庚の事蹟』 青空文庫
而も、古くして尚、痕を曳くのは、本の意の忘却せられて後、新しい利用の逋げ路を開くゆとりのあるものであつた為である。
— 折口信夫 『稲むらの蔭にて』 青空文庫
又諸国の百姓課役を逃れ、租調を逋るゝ者、私に自ら髪を落し、猥りに法服を著く。
— 河原者・坂の者・宿の者・非人法師 『濫僧考』 青空文庫
これすなわち清行のいわゆる「諸国の百姓課役を逃れ、租調を逋るゝ者、私に自ら髪を落し、猥りに法服を著く」とある者である。
— 河原者・坂の者・宿の者・非人法師 『濫僧考』 青空文庫
敢て許允を求めず、政府待つに逋亡を以てするも可なり。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
夜窓如夢到西湖月下見花思老逋忽有鐘声来呼醒挙頭半幅墨梅図 信孝。
— 第九分冊 『新書太閤記』 青空文庫