齢五
よわいご
名詞
標準
文例 · 用例
陸には源氏箙をたたいてどよめきけり」といふところ迄は、うつとりお耳を傾けて居られましたが、それに続けて、「あまりの面白さに、感に堪へずや思はれけん、平家のかの船の中より齢五十ばかりなる男の、黒革威の鎧著たるが、白柄の長刀杖につき、扇立たる所に立つて舞ひすましたり。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
それが齢五十に近い身で、この辱しめにあおうとは!
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
岡野は重ねて、自分は齢五十歳を過ぎて、跡取の倅もあり、此度の事を奉公のしをさめにしたいから、一番を譲つて貰つて、次の二番から八番までの籤を人々に引かせたいと云つた。
— 森鴎外 『大塩平八郎』 青空文庫
四 松木久作の証言 ○○製菓会社常務取締役松木久作は、年齢五十歳のでっぷり太った紳士で、つい一ヶ月前から、東京キネマの重役某の紹介で山上みさをのパトロンとなっていたのである。
— 平林初之輔 『アパートの殺人』 青空文庫
九代将軍家重の長子で、この事件の起こった時には、その年齢五十歳、普通の日本の歴史からいえば、暗愚の将となっている。
— 国枝史郎 『銅銭会事変』 青空文庫
「年齢五十歳前後、身長五呎八乃至九吋、体重約百九十|封度。
— 牧逸馬 『双面獣』 青空文庫
この頃年齢五十五歳、幕府の老中若年寄などさえ、彼の名を聞くと怖気を揮い、「恐ろしい人物!
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
喧嘩であろうか怪我人でもあろうか、手品師であるか物売りであるか、近づいて見ると年齢五十ぐらいの男が中心となって、地球は円形じゃない平面であるという新説を吐いていた。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫