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自船

じせん
名詞
1
標準
文例 · 用例
けれども、新しい砲手を雇った船長は、まだ陸地にうろついているのか、それとも自船の伝馬で往復したのか、それらしい客を乗せて出た伝馬は一艘もいなかった、しかし、その調べのお蔭で、もう一つの新らしい報告が齎らされた。
大阪圭吉 動かぬ鯨群 青空文庫
齎らされた幾つかの報告を組合して、小森安吉を殺した釧路丸の船長は、海員合宿所から一人の砲手を雇うと、早くも自船の伝馬船に乗って、沖合に待たしてあった釧路丸へ引挙げたことが判って来た。
大阪圭吉 動かぬ鯨群 青空文庫
八幡大菩薩の大旗を、足利時代の八幡船のように各自船首へ押し立てた十隻の日本の軍船が、太平洋の浪を分けて想像もつかない大胆さで、南米|墨西哥へ向かったのは天保末年夏のことであった。
国枝史郎 加利福尼亜の宝島 青空文庫
これがタイタニック号であったことは言う迄もないが、キャリフォルニアン号から視ると、タイタニックの船体が斜めになって進航して来ているために、実際よりは非常に小さく見えて、グロウヴスは、その、はらはらするほど我武者羅に近づきつつある船を、自船と同じ位いの大きさの、精々五、六千噸の貨物船だと思った。
牧逸馬 運命のSOS 青空文庫
ノーマ号の船員や水夫たちも、やむを得ず自船に停らなければならない者のほかは、全部平靖号へ出かけ、荷役を手つだった。
海野十三 火薬船 青空文庫
すぐ右馬介の介添えで、自船から大船の上へと移った日野|賢俊と薬師丸の影は、一とき湾内の者の視線を粛とあつめていた。
風花帖 私本太平記 青空文庫