断末
だんまつ
名詞
標準
文例 · 用例
板壁は断末魔の胸のように震え戦いた。
— 葉山嘉樹 『牢獄の半日』 青空文庫
鉄製のわが万寿丸も、この苦悶には堪えかねて、断末魔の叫びをあげる。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
今、嘉助老人断末魔。
— 山中貞雄 『中村仲蔵』 青空文庫
そして自分が死水を取ってやった唯一の親友の檜垣の主人は、結局その姪を自分に妻あわして、後嗣の胤を取ろうとする仕掛を、死の断末魔の無意識中にあっさり自分に伏せている。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
いくら名人の振附師だって素直な気持であんたの今やったそんな断末魔の所作はとても振り附けられやしないことよ」「断末魔の所作とは何だ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
事切れる断末魔のまえ、母はひと声、雛妓時代のような若い媚びた声で「蝶ちゃんや」と叫びました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
※りおおせたから、おろさせると、刀に従って血はつぶつぶと出で、堪えがたい断末間の声を出して死んで終った。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
そこにはまだ、断末魔の影をとどめて、波がうねっていた。
— コナンドイル 『グロリア・スコット号』 青空文庫