読出
よみで
名詞
標準
文例 · 用例
授業に掛って、読出した処が、怪訝い。
— 泉鏡花 『朱日記』 青空文庫
鴎外や芥川龍之介などどのようにしてあれ程多読出来たのか、どのようにして読書の時間をつくったのか、そしてどのようにして読んだものを巧く身につけたのか、その秘法があれば教えて貰いたいと思うくらいである。
— 織田作之助 『僕の読書法』 青空文庫
一度話をしたい(一同舌をしたい)と柳吉だけが判読出来るその手紙が、いつの間にか病人のところへ洩れてしまって、枕元へ呼び寄せての度重なる意見もかねがね効目なしと諦めていた父親も、今度ばかりは、打つ、撲るの体の自由が利かぬのが残念だと涙すら浮べて腹を立てた。
— 織田作之助 『夫婦善哉』 青空文庫
それは読出専用メモリ(ROM)を主メモリとした、4ビット並列処理のワン・チップCPU(MCS―4、アメリカのINTEL社製、わが国ではパネトロン社扱い)である。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
飢えた蒼鷹が小鳥を抓むのはこんな塩梅で有ろうかと思う程に文三が手紙を引掴んで、封目を押切ッて、故意と声高に読み出したが、中頃に至ッて……フト黙して考えて……また読出して……また黙して……また考えて……遂に天を仰いで轟然と一大笑を発した。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
それを見ていると、次第に、今度は、また腹が立って来そうなので、彼は女に構わずに「ポオルとヴィルジニイ」を読出した。
— 中島敦 『プウルの傍で』 青空文庫
此処に冒険小説とは、大人子供の如何に拘らず、興味深く愛読出来る冒険談、或は探険談と呼ばるべき種類のものを指すのである。
— 直木三十五 『大衆文芸作法』 青空文庫
そうかと思うと、如何にも倉皇の際に認めたらしく、字など狼狽てていて殆んど判読出来ないながらも、沈没に到る経路を、可成り専門的に要領よく書いてあったり、中には、「二十八日 午前二時三十七分!
— 牧逸馬 『沈黙の水平線』 青空文庫