併行
へいこう
名詞
標準
文例 · 用例
それに反して、日本の山々は、富士、白山、立山、三|禅定の神社はいうも更なり、日本北アルプスの槍ヶ岳や常念岳の連山にしてからが、石垣を積み、櫓をあげ、層々たる天主閣をそびやかした松本城を前景に加うることなしに、人間味と原始味の併行した美しさを高めることは出来ない。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
私は立ち尽したまま、いつまでも交ることのない、併行した考えで頭の中が一杯になっていた。
— 葉山嘉樹 『淫賣婦』 青空文庫
だが、私は同時に、これと併行した外の考え方もしていた。
— 葉山嘉樹 『淫賣婦』 青空文庫
こう思って壁と併行にそろそろ歩き出した。
— リルケ Rainer Maria Rilke 『白』 青空文庫
これが釈尊の祇園精舎時代の所説と歴史的に併行して居るか背戻して居るかという問題は、この劇の性質には埒外なことであろう。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
しかもそれはこれに併行する経済的の帳簿の示す数字によって制約されつつ進行するのである。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
しかしこの言葉の内容が細かに分析されるようになり、「併行モンタージュ」「比喩モンタージュ」等種々の型式が区別されるようになってからはこれらモンタージュの理論的の討議がいろいろと行なわれるようになって来た。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
もしこの内職がある程度まで併行していなければ、この種の叙述の価値は大分減じます。
— 夏目漱石 『創作家の態度』 青空文庫