掻き暗す
かきくらす
動詞
標準
文例 · 用例
などと書かれ、端のほうに、ながめやる遠の里人いかならんはれぬながめにかきくらすころ平生以上にあなたの恋しく思われるころです。
— 浮舟 『源氏物語』 青空文庫
かきくらす野山の雪をながめてもふりにしことぞ今日も悲しき などと書いたりする手習いは仏勤めの合い間に今もしていた。
— 手習 『源氏物語』 青空文庫
かきくらすあめりか人に天日の かゞやく邦の手ぶり見せばや神風のいせの海辺に夷らを あら濤たゝし打沈めばや 東湖のこのはげしい攘夷の叫び声にも負けない気概を、遊女亀遊はこの辞世の一首に示しているのであります。
— 上村松園 『作画について』 青空文庫
このひと後に信濃守某に嫁し、その一生を終るのですが、「年月は過ぎかはり行けど、夢のやうなりしほどを思ひいづれば、心地もまどひ、目もかきくらすやうなれば、そのほどのことは、まださだかにもおぼえず。
— ――菱山修三へ―― 『かげろふ談義』 青空文庫