言言
げんげん
名詞
標準
every word
文例 · 用例
汽車が東京を出発してから、二言三言言ひかはしたばかりである此の男は、節野と云つて、外国語学校の夜学で知合ひになつた男である。
— 中原中也 『三等車の中(スケッチ)』 青空文庫
もっぱら談話をリードしているその中の一人が何か二言三言言ったと思うと他の二人が声をそろえて爆笑する、それに誘われて話し手自身も愉快そうに大きく笑っている。
— 寺田寅彦 『三斜晶系』 青空文庫
女が行ってしまうとその駅員は、改札係と、居合わせた警官と三人で顔を見合わせて何か一言二言言ってにやにや笑っていた。
— 寺田寅彦 『軽井沢』 青空文庫
兄はただ、「しようがないやつだなあ」 こう一言言ったきり、相変らず夜は縄をない昼は山刈りと土肥作りとに側目も振らない。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
『続古事談』五に、経信大納言言われけるは、玄象という琵琶は、調べ得ぬ時あり、資通|大弐、この琵琶を弾くに調べ得ず、その父|済政、今日この琵琶|僻めり、弾くべからざる日だと言うた、経信白川院の御遊に、呂の遊の後律に調べるについに調べ得ず、古人のいう事、誠なるかなと言われたとある。
— 田原藤太竜宮入りの話 『十二支考』 青空文庫
彼女は何か二言三言言葉を換すと乗るべき自動車に片手をかけて、華やかな微笑を四人の中の、誰に投げるともなく投げて、その娜やかな身を飜して忽ち車上の人となったが、つと上半身を出したかと思うと、「本当にそう考えて下さっては、妾困りますのよ。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
「僕は船井三郎という者です」 私はたった一言言って、じっと眼をすえて相手の表情を見ていた。
— 平林初之輔 『私はかうして死んだ!』 青空文庫
彼女は、夫の死体を見ると、さすがに感動したものと見えて、「まあ」と一言言ったきり、棒だちになってふるえていた。
— 平林初之輔 『誰が何故彼を殺したか』 青空文庫
作例 · 標準
言言に熱い想いが込められた彼のスピーチに、聴衆は深く心を打たれた。
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「彼の言言を信じて、もう一度だけチャンスを与えてみることにしたんだ」
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嘘偽りのない言言が積み重なって、ようやく二人の間に信頼が生まれた。
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