宵鳴き
よいなき
名詞
標準
文例 · 用例
白い鶏は神のおあがり物だから、其を私せぬ習はしが、本を忘れ、末だけになつて、宵鳴きをして、神を驚した事があつたので、神がお憎みになつて居るのだと言ふ。
— 折口信夫 『信太妻の話』 青空文庫
時ならぬ鶏の宵鳴きを、色々の凶事の前兆に結びつけて居るのは、やはり此処に本のあるのを忘れての事と思はれる。
— 折口信夫 『鶏鳴と神楽と』 青空文庫
その鶏は宵鳴きをしたものやら、時を告げたものやら、いっこう要領を得ない鳴き音でありました。
— 小名路の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
あるいは犬の長鳴き、鶏の宵鳴き、烏のしばなくを気に掛け、あしき夢や釜鳴りを心配し、また、衣に飛鳥の糞をかけられたるを吉祥として喜ぶがごとき、いずれも笑うべきの至りである。
— 井上円了 『迷信解』 青空文庫
ところがその夜、岸嶽の鶏が宵鳴きをしたので、松浦の使者は早く出発し、隣りの領の白野なた落という所に来て、始めて伊万里の使者に行き逢いました。
— 柳田國男 『日本の伝説』 青空文庫