引けを取らない
ひけをとらない
表現形容詞
標準
not losing out (to)
文例 · 用例
尤も中には何処へ出しても引けを取らない珍らしいのも交つてゐるが、一番多いのは今|普通にある五厘、一銭五厘、三銭……といつたやうな切手で、池田氏はその値段を勘定するのに、成るべく他に判り易いやうに、そしてそれよりもまた成るべく自分に判り易いやうに、一枚一円といふ値をつけてゐる。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫
しかし、それは日本が鎖国という特別の事情が存在していたからであって、一度彼らと文通するや、たちまちにして世界の知識を学びとり、科学であれ、産業であれ、すべての文化において彼らを凌駕して一歩も引けを取らない。
— 北大路魯山人 『味覚の美と芸術の美』 青空文庫
」「お前は足が長いから、駆け出す方じゃ人に引けを取らないと自慢しているね」「ヘエ」「その八五郎が追っかけて、路地から通りへ出ると、相手の姿が見えなくなるだろう」「そうですよ、親分。
— 怪盗系図 『銭形平次捕物控』 青空文庫
「御用ツ、神妙にせいツ」 八五郎の聲に驚いて、バラバラと飛んで來たのは、藤兵衞の弟子、喧嘩と彌次馬では、斷じて引けを取らないのが十五、六人。
— 城の繪圖面 『錢形平次捕物控』 青空文庫
前置きは此の位にして、早速話の本筋に取りかかりましょう」 春藤薫の話はその風采の如く変って居りますが、何がなし、異様な匂いがあるので、好奇心ではお互に引けを取らない会員達は、固唾を呑んで次の言葉を待ちました。
— 第五夜 悪魔の反魂香 『新奇談クラブ』 青空文庫
一体香は閑寂幽雅なもので、此の様に刺戟の強い媚態のある筈のものではありません、尊い仏像仏具まで盗んで焚いた位、鼻観外道では引けを取らない丈太郎ですが、あまりの艶かしい香気に、思わず顔を挙げて相手の尼を見ました。
— 第五夜 悪魔の反魂香 『新奇談クラブ』 青空文庫
お前さんも其の道の方のようだから、これ位の事がお解りにならない筈は無い――多分、あの中へ立ち交っても、引けを取らないような見事な作をお持ちだろうな」 これは止めの釘、出来の悪い時断りを言う為に、長次は斯う伏線を張って置きます。
— 第六夜 人形の獄門 『新奇談クラブ』 青空文庫
「御用ッ、神妙にせいッ」 八五郎の声に驚いて、バラバラと飛んで来たのは、藤兵衛の弟子、喧嘩と野次馬では、断じて引けを取らないのが十五、六人。
— 城の絵図面 『銭形平次捕物控』 青空文庫