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用所

ようじょ
名詞
1
標準
文例 · 用例
お霧は最近まで、御青物御用所神田竪大工町の御納屋に奉公に出ていて、江戸|馴れている上に、丹那小町と呼ばれた美人なので、村の若者が競って恋を寄せたのであったが、ことごとく斥けて、そうして七化役者と親しんだのであった。
江見水蔭 丹那山の怪 青空文庫
泉通りにある御用所の長屋をもらい、三十になっても独身で、雇三一の気楽な境界に安着しているようだったが、天保七年の飢饉のさなかに、烏丸中納言のおん息女、知嘉姫さまという※たき方を手に入れ、青女房にして長屋におさめた。
久生十蘭 奥の海 青空文庫
用所用人の役目で、物書などの出る幕ではないのだが、その年は事務繁多で手繰りがつかず、金十郎が用人並に格上げされて邸廻りをした。
久生十蘭 奥の海 青空文庫
ひと月もたたぬうちに、そのことは御用所じゅうに知れわたった。
久生十蘭 奥の海 青空文庫
このせつは書き物が山積し、御用所から下るのはたいてい夜になるが、帰れば空家が待っていそうで、長屋に入る前に、いちど出窓からのぞいて見るのがくせになった。
久生十蘭 奥の海 青空文庫
起きぬけに長屋を出て御用所で水を飲み、朝昼二度の餉をぬくことにしたが、六月になると西国総体に米が不足し、大阪からの廻米が途絶えてお倉の扶持米の石が切れ、一人、日に二合という面扶持になり、舅の口どころか、知嘉姫に眼玉のうつるような薄い粥をすすらせることしかできなくなった。
久生十蘭 奥の海 青空文庫
無表情のまま日々江戸城内の外国方翻訳御用所へ出勤し、帰れば福沢塾で英語を教え、佐幕派の人間とも倒幕派の人間とも交際はあるが、政治的にはまるで関係しない。
服部之総 福沢諭吉 青空文庫
お蔵やしきと、御普請お手伝いのためにある材木の御用所だけだ」「じゃあ、殿様も御家来方も日ヶ窪とやらにいるんですか」「うむ」「日ヶ窪って、遠いんですか」「だいぶあるぞ」「どこです」「もう御府外に近い山だ」「山って?
空の巻 宮本武蔵 青空文庫