肩輿
けんよ
名詞
標準
文例 · 用例
榛軒は肩輿を以て迎へようとした。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
是に於て慊堂は書を裁して肩輿を辞したのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
)中橋にて小憩し、(中略、)日野屋に立寄、(中略、)本芝にて肩輿を倩ひ、柏児と交互に乗る。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
肩輿二を倩ひ、三里半の山路屈曲高低を経歴す。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
二挺の肩輿が表門を入ってきた。
— 田中貢太郎 『金鳳釵記』 青空文庫
と、後ろの肩輿の窓から小さな光るものが落ちた。
— 田中貢太郎 『金鳳釵記』 青空文庫
興哥は、これはきっと慶娘の落したものだろうと思って、追っついて渡そうと思って往きかけると、もう肩輿は中門を入って、それと同時に門の扉がぴっしゃりと締った。
— 田中貢太郎 『金鳳釵記』 青空文庫
「あなたはどなたです」「わたし、慶よ、さっき、肩輿の中から釵を落したのよ、あなた、あれを拾ってくだすって」「拾ってあります、すぐ追っ駈けて往って、お渡ししようとしましたが、御門が締りましたから、朝お届けしようと思いまして、持っております」 興哥は卓の傍へ往って釵を取ろうとした。
— 田中貢太郎 『金鳳釵記』 青空文庫