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苛つ

いらつ
動詞
1
標準
文例 · 用例
と知つてか、芳は苛つて圖に乘り、無理にも賣らずんば止まざる底の心掛。
萩原朔太郎 二十三夜 青空文庫
最後に、肩と頭と一團に成つたと思ふと――其の隊長と思ふのが、衝と面を背けました時――苛つやうに、自棄のやうに、てん/″\に、一齊に白墨を投げました。
泉鏡花 雪靈續記 青空文庫
最後に、肩と頭と一団になったと思うと――その隊長と思うのが、衝と面を背けました時――苛つように、自棄のように、てんでんに、一斉に白墨を投げました。
泉鏡花 雪霊続記 青空文庫
人間が見て、俺たちを黒いと云ふと同一かい、別して今来た親仁などは、鉄棒同然、腕に、火の舌を搦めて吹いて、右の不思議な花を微塵にせうと苛つて居るわ。
泉鏡花 紅玉 青空文庫
これしきの虫と、苛つて、恰も転つて来て、下まぶちの、まつげを侵さうとするのを、現にも睨めつける気で、屹と瞳を据ゑると、いかに、普通|見馴れた者とは大いに異り、一ツは鉄よりも固さうな、而して先の尖つた奇なる烏帽子を頭に頂き、一ツは灰色の大紋ついた素袍を着て、いづれも虫の顔でない。
泉鏡花 蠅を憎む記 青空文庫
」 庸三はちびちび嘗めた葡萄酒に、いくらか陶然としていたが、その情景を想像して少し苛つき気味であった。
徳田秋声 仮装人物 青空文庫
私がぐんぐんペンが走るもんだから、なお苛つくらしいの。
徳田秋声 仮装人物 青空文庫
葉子の素振りにも落着きがなかったが、庸三も今夜書く場面の段取りが、まだはっきり頭脳に来ていないので、それに気も苛ついていたが、彼女の言葉に何か煮えきらないところもあった。
徳田秋声 仮装人物 青空文庫
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