足洗い
あしあらい
名詞
標準
文例 · 用例
若紳士が言ったのは、例の、おいてけ堀、片葉の蘆、足洗い屋敷、埋蔵の溝、小豆婆、送り提燈とともに、土地の七不思議に数えられた、幻の音曲である。
— 泉鏡花 『陽炎座』 青空文庫
誰でも知っているのは、置いてけ堀、片葉の芦、一つ提灯、狸ばやし、足洗い屋敷ぐらいのもので、ほかの二つは頗る曖昧です。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
又ある人は足洗い屋敷を省いて、津軽と松浦と消えずの行燈とをかぞえているようです。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
手洗い桶、足洗い桶なぞもね。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
それ本所の七不思議と云って狸囃しにおいてけ堀片葉の芦に天井の毛脛、ええとそれから足洗い屋敷か……どうもここにあるこの屋敷もそのうちの一つではあるまいかの?
— 国枝史郎 『日置流系図』 青空文庫
泥だらけのたたきを水洗いしていた使丁がいまいましげに舌打ちしてそれに呶鳴りつけた、「ばか野郎……そ、その泥足は何でえ……」ぴくりと富次は驚くのであるが、その時彼はえり頸を掴まえられてすでに足洗い場に運ばれていた。
— 本庄陸男 『白い壁』 青空文庫
こっちが餅ならお前の方は、酒ぐらい振る舞ってもよかろうぜ」「ねえねえ島さん、こうだとさ、あのお米さんの腕だっしゃは、大洞の金持ちの息子を溺し、今度足洗いをするそうだよ。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
しかるに遠州の或る地方には、かかる厳重な習俗の行われた時代にも、なお「打上げ」と称して、足洗いの出来る道が設けられておった。
— 喜田貞吉 『遠州地方の足洗』 青空文庫