ゴム鞠
ゴムまり
名詞
標準
rubber ball
文例 · 用例
それに、病人は、水の中から摘み出されたゴム鞠のように、口と尻とから、夥しく、出した。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
そら、ワン、ツウ、スリイ‥‥」 と、夫は四五|間向うに立つてゐる子供の方へ色どりしたゴム鞠を投げた。
— 南部修太郎 『畫家とセリセリス』 青空文庫
園子のおなかは、ぶんまわしで画いたようにまんまるで、ゴム鞠のように白く柔く、この中に小さい胃だの腸だのが、本当にちゃんとそなわっているのかしらと不思議な気さえする。
— 太宰治 『十二月八日』 青空文庫
此の時位藝術家の意久地の無いことはあるまい、幾らギリ/\齒を噛むだと謂ツて、また幾ら努力したと謂ツて、何のことはない、破けたゴム鞠を地べたに叩付けるやうなもので何の張合もない。
— 三島霜川 『平民の娘』 青空文庫
ぽかんと栓ぬき瓢箪のやうな恰好で突つ立つてゐる姿、丁度ゴム鞠の空気を抜いたふわりとした気持、何物にもとらはれぬ、何物にもさからはぬ態度、これを想ひ出すのである。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
ほんたうの将棋いふもんは、指してる人間の精神が、駒の中へさして入り切つてしもて、自分いふもんが魂の脱け殻みたいに、空気を抜いたゴム鞠みたいに、フワフワして力もなんにもない言ふ風になつてしもた将棋だす。
— 織田作之助 『聴雨』 青空文庫
私は此時心の中に此店の主人ほど羨しい人はないと思ひ、あんなか愛い人形を棚へのせて構ずにゐられるとは不思議な人、わたしならばあの人形、あのゴム鞠、アレあの異人笛、どうしてあゝして飾つて計り置かれやう、おまけに人がお金を出したとて、どうして手離すことが出来るだらうと思案いたし升た。
— 若松賤子 『黄金機会』 青空文庫
丹精して仕込まれただけあって、蛙は飛ぶ事がひどく得意で、この男の指が一寸お尻をこづくと、ゴム鞠のように跳上って、機みがよかったら途中で二三度とんぼ返りまでして見せました。
— 薄田泣菫 『初蛙』 青空文庫
作例 · 標準
昔ながらの遊びを体験しようと、美しい模様のゴム鞠を地面について遊んだ。
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着物姿の少女が、庭先でリズム良くゴム鞠を弾ませながら歌を歌っている。
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ポーンと高く跳ねたゴム鞠を追いかけて、細い路地裏まで走っていった。
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