分線
ぶんせん
名詞
標準
文例 · 用例
芸術家としての牧野さんは、幾分線が細過ぎたやうに私は思ふ。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
そうして浮かしてある栓の棒がだんだんに下がって行って丁度所要の文句を書いた区分線が器の口と同高になった時を見すましてもう一度烽火をあげる。
— 寺田寅彦 『変った話』 青空文庫
然れども諸公の為す所を見れば、殆ど地球の泥団たるを信ぜず、二等辺三角形の頂角の二等分線は底辺を二等分するをも信ぜざるに似たり。
— 芥川龍之介 『文部省の仮名遣改定案について』 青空文庫
だから、一分線香や俄か道化師の方が罪がなくて、おもしれえくれえのものなんだが、今日まあこうして御縁があって、皆さんの芝居を拝見させていただきますてえと、どうして、すっかり本格だあね。
— 胆吹の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
五十度以南から五十三度四分線以北くらいへかけては、風が東から吹く。
— 橘外男 『ウニデス潮流の彼方』 青空文庫
降って二十二、三年頃にはだいぶ若手の後継者が現われて、関根黙庵、片山友彦、堀野文禄など挙って落語趣味の唱導、中にも文禄は円朝や尾崎紅葉を顧問格にして小話の雑誌『一分線香』を発刊、半紙半截の小形で昔の軽口話や新作の落語を載せたが、自分は京の藁兵衛と名乗って選者に納まる。
— 山本笑月 『明治世相百話』 青空文庫
「歌ふ弥次喜多」は、岸井の巨漢の役のないのはいけないが、その代りの釜足の役は意外に面白かった、兎に角、僕も随分線が太くなった。
— 昭和十一年 『古川ロッパ昭和日記』 青空文庫