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棘棘

とげとげ
名詞
1
標準
文例 · 用例
言ひ換へると、どうもゆとりが無い、棘棘し過ぎる。
南部修太郎 麻雀を語る 青空文庫
三ツ木は興奮してとび込んで来、俺は君が死んだら、頭を剃って西国巡礼に出かける気でいたよ、と、あははははと笑うと、久能は棘棘しい表情で、しきりにいらいらしていたが、とうとう青江に電報を打って呉れといった。
豊田三郎 リラの手紙 青空文庫
見ている者の胸の方が、却ってオドロオドロしくなりますくらいで……。
夢野久作 ドグラ・マグラ 青空文庫
早く早く……」「どこだどこだ」「帝国ホテルだ……」「嘘を吐け……担ぐんだろう」 そんな夢のような会話と、階段を降りて行くオドロオドロしい五六人の足音を、やはり遠い世界の出来事のように聞いていた。
夢野久作 暗黒公使 青空文庫
その寒い、鋭い音響が私の骨の髄まで沁み徹って、又も気が遠くなりかけたところへ、私の背後の月の下からオドロオドロしい靴の音が湧起って来たので、私は又ハッと気を取直した。
夢野久作 戦場 青空文庫
ポーが地上に残したモノスゴイ薬品のにおいに対して、乱歩氏が生み出すオドロオドロしい黒砂糖の風味が存在している事を、生れて初めて教えられたのでした。
夢野久作 江戸川乱歩氏に対する私の感想 青空文庫
その時に彼に取縋っているオドロオドロしい姿が、泥だらけの左手をあげて、初枝の顔を指した。
夢野久作 笑う唖女 青空文庫
そのまま屋根の斜面を馳け降りて、闇の庭の舗道に飛び降りて、死んでしまいたいような衝動に馳られましたが、下の方から非常梯子を登って来るオドロオドロしい足音を耳にしますとまた、気を取り直しまして、直ぐ足の下から引っぱって在るラジオのアンテナ伝いに、隣りの棟の二階の屋根に降り立ちました。
夢野久作 少女地獄 青空文庫