寂として
せきとして
副詞
標準
silently
文例 · 用例
暖簾をかけた質屋の店も、既に戸を閉めてしまったので、万象|寂として声なく、冬の寂寞とした闇の中で、孤独の寒さにふるえながら、小さな家々が眠っている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
「こはいかに、わが子よ今帰りぬ、早く燈点けずや」寂として応えなし。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
」二十三 この折から下の廊下に跫音がして、静に大跨に歩行いたのが、寂としているからよく。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
トその壁の上を窓から覗いて、風にも雨にも、ばさばさと髪を揺って、団扇の骨ばかりな顔を出す……隣の空地の棕櫚の樹が、その夜は妙に寂として気勢も聞えぬ。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
寒さは寒し、雨は降ったり、町は寂として何処にも灯の影は見えぬ。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
うつくしき人は寂として石像のごとく静なる鳩尾のしたよりしてやがて半身をひたし尽しぬ。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
見渡すお堀端の往来は、三宅坂にて一度尽き、さらに一帯の樹立ちと相連なる煉瓦屋にて東京のその局部を限れる、この小天地|寂として、星のみひややかに冴え渡れり。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
助けて、助けて」と呼び立つれど、土塀石垣寂として、前後十町に行人絶えたり。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
作例 · 標準
夜の森は、寂として静まり返っていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
会議室では、社長の発表が終わると、誰もが寂として聞き入っていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の突然の死に、一同は寂として言葉を失った。
幻辭AI · gemini-2.5-flash