小敵
しょうてき
名詞
標準
文例 · 用例
が、私に取っちゃ小敵だった。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
先手は先手で、分際知れた敵ぞや、瞬く間に乗取れという猛烈の命令に、勇気既に小敵を一呑みにして、心頭の火は燃えて上る三千丈、迅雷の落掛るが如くに憤怒の勢|凄じく取って掛った。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
小敵に身構へるに、楯を執り、剣を抜き放ち……と云つた感じでした。
— 牧野信一 『晩春の健康』 青空文庫
「そうか、それは油断をせられないな、小敵と見て侮ることなかれ、か」 三左衛門はあっちこっちに石を置いている主翁の指端の顫えを見ていた。
— 田中貢太郎 『竈の中の顔』 青空文庫
「うん、どうやら少しは出来る」葉之助は呟いた、「が俺には小敵だ」「エイ!
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫
「さあこれからどうしたものだ、兵馬は敵の一人ではあるが、退治るにも及ばない小敵だ。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫
だが、そう決めるなら、小敵の処理に、あまりに多くの時間と精力を浪費することは、無益以上の悪結果を招く。
— ELIZABETH AND ESSEX 『エリザベスとエセックス』 青空文庫
俺は次第に小敵の前に喧嘩腰になる衝動を感じなくなつて來た。
— 阿部次郎 『三太郎の日記 第一』 青空文庫