一朝
いっちょう
名詞副詞
標準
temporarily
文例 · 用例
但しそれとても一朝一夕に叶ふことでもありますまいが、そのためにはまづ、詩人が一体に固くなりすぎてゐることが、まづは打解されなくてはなりますまい。
— 中原中也 『近時詩壇寸感』 青空文庫
さういふと、外国人はたゞもう楽天的で、我々は唯もう渋い一天張りの国民のやうな気もするが、そんなことは、一朝にして決められることではない。
— ――人と海―― 『海の詩』 青空文庫
開化の段階の低いことが、一朝一夕にして高まることはなく、多くの個人の不撓の努力を要することは勿論でありますが、何れにしろ事態打開の先づ第一歩は、「若い身空でイヤな病気」と感ずる前に、「病気の軽重と処分の軽重」が判明に頭なり良心なりに来ること、それに違ひはないと思ふのであります。
— 中原中也 『我邦感傷主義寸感』 青空文庫
一朝めざむれば、わが身はよるべなき乞食であった。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
それで吾々も昆虫と同様明日の事など心配せずに、その日その日を享楽して行って、一朝天災に襲われれば綺麗にあきらめる。
— 寺田寅彦 『津浪と人間』 青空文庫
現在の系統は一朝一夕に発達したものではなく、ガリレー以来|漸を追うて発達して来たもので、種々な観念もだんだんに変遷し拡張されて来たものである。
— 寺田寅彦 『物質とエネルギー』 青空文庫
さはいへ東京はその地勢河を帯にして海を枕せる都なれば、潮のさしひきするところ、船の上り下りするところ、一条二条のことならずして極めて広大繁多なれば、詳しく記し尽さんことは一人の力一枝の筆もて一朝一夕に能くしがたし。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
元来下谷は卑湿の地にして、西に湯島本郷の高地を負ふをもて、一朝雨雪の大に降るに会へば高処の水は自ら低処に来りて、下谷は一大|瀦水地となるの観を呈す。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
作例 · 標準
長年築き上げた信頼関係も、一朝にして崩れ去ることがある。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
彼は株の暴落で、一朝にして財産のほとんどを失った。
幻辭AI · gemini-2.5-pro
平和な日常は、一朝、変事が起これば脆くも崩れるものだ。
幻辭AI · gemini-2.5-pro