梟木
きょうぼく
名詞
標準
文例 · 用例
嗚呼、嘗て一たび我性命を救ひ、我に拿破里に至る盤纏を給せしフルヰアは、今此梟木の上より我と相見るなり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
かゝる惡しき思想をば梟木に懸けて、その腦裏に根を張らざるに乘じて、枯らし盡さゞるべからずといひぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
市九郎が有司の下に自首しようかというのを止めて、「重ね重ねの悪業を重ねた汝じゃから、有司の手によって身を梟木に晒され、現在の報いを自ら受くるのも一法じゃが、それでは未来永劫、焦熱地獄の苦艱を受けておらねばならぬぞよ。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
骨ヶ原の刑場に近づくと、街道に面した梟木の上に、刑死して間もないような老婆の首がかけられていた。
— 菊池寛 『蘭学事始』 青空文庫
死体は、案のごとく、首だけは梟木の上にかけられている老婆のそれであった。
— 菊池寛 『蘭学事始』 青空文庫
しかし、但馬守も流石に、そんな些事に對して、一々|死刑を用ゐることは出來なかつたが、掏摸なぞは從來三|犯以上でなければ死刑にしなかつたのを、彼れは二|犯或は事によると初犯から斬り棄てて、其の首を梟木にかけた。
— 上司小劍 『死刑』 青空文庫