背抜き
せぬき
名詞
標準
unlined in the back
文例 · 用例
が、青っぽい羽二重の帯を胸高にしめ、上からお召の羽織を背抜き加減に引っかけて、その紐を胸に小さくきっと結え、無雑作に分けた髪を耳の上で一つねじって低めに束ね、細い頸筋を差しのべて、心持ち眉根を寄せながら、睫毛の長い澄みきった眼で彼の方を窺ってるのは、やはり以前から見馴れた俊子だった。
— 豊島与志雄 『月明』 青空文庫
鐘は僧形のあしのうらに疑問のいぼをうゑ、くまどりをおしせまり、笹の葉のとぐろをまいて、わかれてもわかれてもつきせぬきづなの魚を生かす。
— 大手拓次 『藍色の蟇』 青空文庫
右の法にてとどまりたる馬を歩まする法は、「西東北や南のませぬきて中に立ちたる駒ぞはなるる」この歌を三度よむべし。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
そのように、死んだ人の話をせぬきまりであるから、アイヌには昔の出来事の歴史談が伝わっておらぬということだ。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
あの小さな女の子のかわいい裸像の、まだ成熟せぬきゃしゃなからだつきで、小さい両手を、あでやかにも清らかに胸の上に交叉させているのを、いま彼は頭のところをつかんで、ゆっくり廻しながら、仔細に調べているのである。
— GLADIUS DEI 『神の剣』 青空文庫
ところがこの婦人の冷笑と小ゆるぎも見せぬきっぱりした態度に逢って(もっとも彼女は初めのうち、このもくろみにまったく贊成していたのであったが、思うにそれは單に退屈まぎれのほんの氣なぐさみのつもりだったに違いない)、やっと思いとどまって、餘儀なくひとりで立去った次第だった。
— ドストエーフスキイ 『永遠の夫』 青空文庫
作例 · 標準
夏用のスーツは背抜き仕立てになっていて、通気性が良く涼しい。
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「裏地はどうしますか?」「暑がりなので背抜きでお願いします」
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このジャケットは背抜きなので軽やかだが、冬に着るには少し寒い。
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