後ろ暗い
うしろぐらい
形容詞
標準
shady
文例 · 用例
そのためにこの証人には何かしら少し後ろ暗い所業を、しかもこの事件に聯関してさせておかないと都合がよくない。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
いやもうから意気地がござりません代わりにゃ、けっして後ろ暗いことはいたしません。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
これは良人に対しても別段後ろ暗いことではないし――)(僕も――)(他人に疑られたつて仕方がないけれど、妾達の間にさへ厭らしいことさへなければ好いのだ。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
――常々は、あんな淡白気なことを云ひ、研究道に余念がなかつたものゝ、一度びこんなことに出遇ふと、その悪だくみだけに頭を使ふ、惨めな、後ろ暗い人間になり変つてゐた。
— 牧野信一 『熱い風』 青空文庫
それはなにも監督が不正なことをしていたからではなく会計上の知識と経験との不足から来ているのに相違ないのだが、父はそこに後ろ暗いものを見つけでもしたようにびしびしとやり込めた。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
それならば、なにもそなたには後ろ暗いところはないはず。
— 因縁の女夫雛 『右門捕物帖』 青空文庫
」 左う左う、その絵を描いてゐる時のこと――私は七郎丸と称ふ漁家の家号がくゞり戸の障子に筆太に誌してあるその友達の家が撥釣瓶のある竹籔の傍らをまはつて突当りの凹地の日溜りに、鳥の巣のやうに隠れたかの位置が後ろ暗い自分の心持に応はしく思はれて、崖に向つた北向きの離室を借りてゐた。
— 牧野信一 『心象風景(続篇)』 青空文庫
というのは、かれが常に賭博に耽っているのと、まだほかにもなにか後ろ暗いことのあるのを、警察でも薄々さとっているらしいので、脛に疵持つかれは、こういう問題について警察へ顔を出すことを恐れている。
— 岡本綺堂 『探偵夜話』 青空文庫
作例 · 標準
例句