獄裡
ごくり
名詞
標準
文例 · 用例
)此時年齡が既に六十餘の老體であつたので、半年許り經つて遂々獄裡で病死した。
— 石川啄木 『葬列』 青空文庫
)此時年齢が既に六十余の老体であつたので、半年許り経つて遂々獄裡で病死した。
— 石川啄木 『葬列』 青空文庫
かく十四五年の間は、人の財産を取り來りて、不義の豪奢をきはめけるが、終にその罪跡暴露して、獄裡に呻吟する身とはなりけるなりといふ。
— 大町桂月 『鹿島詣』 青空文庫
嗚呼、グローチゥスにして、もしこれを助くるに夫人マリアの貞操義烈をもってしなかったならば、可惜非凡の天才も空しく獄裡の骨となりおわり、明教を垂れて万世を益することが出来なかったかも知れないのである。
— 穂積陳重 『法窓夜話』 青空文庫
あだかも獄裡に繋がるる囚人が全く娑婆というものと縁故の無いと同じように。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
それにくらべては、花井お梅は思いがけなく人を殺してしまったので、獄裡に長くつながれたとはいえ、それを囚人あつかいにし、出獄してから後も、囚人であった事を売物|見世物のようにして、舞台にさらしたり、寄席に出したりしたのはあんまり無惨すぎる。
— 長谷川時雨 『明治美人伝』 青空文庫
獄裡にあっても謹慎していたが、強度のヒステリーのために、夜々殺したものに責められるように感じて、その命日になると、ことに気が荒くなっていたということであった。
— 長谷川時雨 『明治美人伝』 青空文庫
後ろ手を負はせられつゝ七時雨 しぐれの涙掩ふ袖もなし この奥州の寒地に於ける翁が獄裡生活の一片を、自叙伝の自筆草稿より抜抄す。
— 木下尚江 『臨終の田中正造』 青空文庫