絹製
きぬせい
名詞
標準
文例 · 用例
とはいえストレーカ自身も襲撃者によほど激しく抵抗したと見え、右の手には柄元まで血まみれの小型ナイフを握り、左の手には赤と黒の絹製首巻きをつかんでいて、その首巻きは女中の証言によれば、前夜に厩舎へ来た不審者のつけていたものだとか。
— SILVER BLAZE 『シルヴァブレイズ』 青空文庫
その日になると、市長はしつくりと礼服を着込み、絹製の韈に、おろし立ての靴を穿いて、大威張りで出かけて往つた。
— 大正八(一九一九)年 『茶話』 青空文庫
(乙)被害者千世子は同夜午前二時――三時の間に、背面より絹製の帯締を以て絞殺され、寝具を蹴散らし、畳の上を輾転して藻掻き苦しむなど、甚しき苦悶の跡を残したるまま絶命せるものを、更に階段の処に持行きて手摺より細帯にて吊し下げ、階段の降り口に正面させて縊死と見せかけたる事明らかなり。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
その上に絹製の防水布と思われるものがかぶせてあり、これが、恐龍の皮膚と同じ色をし、そして上の方には目もあり口もあるのだ。
— 海野十三 『恐龍艇の冒険』 青空文庫
人絹製の帯や襟巻などに、上等のものよりも数等感心すべきさっぱりとした美しい柄を発見する。
— 小出楢重 『めでたき風景』 青空文庫
二十四、なさけの言葉 先刻も申上げたとおり、私は小娘に導かれて、あの華麗な日本間に通され、そして薄絹製の白の座布団を与えられて、それへ坐ったのでございますが、不図自分の前面のところを見ると、そこには別に一|枚の花模様の厚い座布団が敷いてあるのに気づきました。
— 浅野和三郎 『霊界通信 小桜姫物語』 青空文庫
もし年収五千|磅の地所に二千|磅の抵当権が設定されるならば、いずれも裕福な二家族がその地代で生活をすることが出来、そして両者はいずれも、住宅、家具、馬車、広幅布、絹製品、綿製品等に対して大きな需要を有つことであろう。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫
この地所の所有者は確かに抵当権証券が焼失してしまった場合よりも遥かに生活は悪いに違いないが、しかし絹製品、広幅布、綿製品等供給した工業者や労働者は、これを焼いたとて何の利益も受けそうもなく、富裕になった所有者の欲求や嗜好が従前の需要を恢復するようになるまでにはかなりの時日がかかるであろう。
— AN ESSAY ON THE PRINCIPLE OF POPULATION 『人口論』 青空文庫