捨てどころ
すてどころ
名詞
標準
dumping spot
文例 · 用例
多人数の大家族の間に育った子供にありがちな、自分ひとりを余計者と思い込み、もっぱら自分を軽んじて、甲斐ない命の捨てどころを大あわてにあわてて捜しまわっているというような傾向が、この男爵と呼ばれている男の身の上にも、見受けられるのである。
— 燭をともして昼を継がむ。 『花燭』 青空文庫
父は捨てどころに困じて口の中に啣んでいた梅干の種を勢いよくグーズベリーの繁みに放りなげた。
— 有島武郎 『親子』 青空文庫
番附の捨てどころがないので、何ということなしに懐中へ捻じ込んで置いたのか、それとも最後まで芝居に未練があったのか、いずれにしても江戸っ子らしい討死ですね。
— 岡本綺堂 『三浦老人昔話』 青空文庫
「只心を深く入れて、姿ことばにかかわらぬこそこのましけれ」と考え、さは/\と蓮うごかす池の鯉行水の捨てどころなき虫の声なんと今日の暑さはと石の塵を吹くというような純真な作品を生んでいる。
— 宮本百合子 『芭蕉について』 青空文庫
この人々の金の捨てどころが深川の巽巳であり、吉原であり、兩國橋畔なのであつたから、まけじ魂の金持たちが爭ひ集つて來て遊樂に散じた金は、世智がらい當今ではちと思ひおよばない高であつたらうと考へられる。
— 長谷川時雨 『花火と大川端』 青空文庫
斯うなると、最早雪の捨てどころが無いので、往来の真中へ高く積上げて、雪の山を作る。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
しかも、それが骨以外捨てどころのないという魚で、肉を除いてはことごとくうまいところだらけである。
— 北大路魯山人 『鮟鱇一夕話』 青空文庫
えくぼの中へ身を投げばやと思えどもせんなや喃鎧の捨てどころなき「――あっ、この山伏め」 突然、誰かどなった。
— 第二分冊 『新書太閤記』 青空文庫
作例 · 標準
この町は指定されたゴミの捨てどころが少なく、不法投棄が絶えないのが悩みだ。
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断捨離を始めたものの、思い出の品の捨てどころが見つからず作業が停滞している。
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「ここなら誰にも迷惑がかからないだろう」と、古い自転車を空き地の捨てどころへ置いた。
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