薬製
くすりせい
名詞
標準
文例 · 用例
発破と度胸競べなんざ、真っ平だよ」 こんな訳であって、――どんな訳があろうとも、発破を抑えつけるなんて訳に行くものではない――岩鼻火薬製造所製の桜印ダイナマイト、大ダイ六本も詰め込んだ発破は、素晴らしい威力を発揮した。
— 葉山嘉樹 『坑夫の子』 青空文庫
なんどき外国と戦争を始めるかも知れないというので、江戸近在の目黒、淀橋、板橋、そのほか数カ所に火薬製造所をこしらえて、盛んに大筒小筒の鉄砲玉を製造したんです。
— 正雪の絵馬 『半七捕物帳』 青空文庫
ともかくも大きい水車があるために、ここの家も火薬製造所に宛てられていました処が、このお話の安政元年、六月十一日の明け六ツ過ぎに突然爆発しました。
— 正雪の絵馬 『半七捕物帳』 青空文庫
春の末から半七らはかの「正雪の絵馬」の一件に係り合うことになって、六月十一日に犯人重兵衛を取り押さえたが、同時に淀橋の火薬製造所が爆発した為に、子分の亀吉と幸次郎は負傷した。
— 吉良の脇指 『半七捕物帳』 青空文庫
それから爆薬製作の実地見学という、つまり逆の順序プログラムだったが、実をいうと吾輩もドン漁業の実際を見るのは、生れて初めてだったから、細かいプログラムは作れない。
— 夢野久作 『爆弾太平記』 青空文庫
そうしてあの晩は火薬製造所跡の庭で一晩明したのだそうですよ。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
見るとそれには、いずれも火薬製造に用うる薬品が入っていて、なおその傍には銅線の玉や、包装に用うる白い紙や、短かく切られた瓦斯管があった。
— 小酒井不木 『恐ろしき贈物』 青空文庫
一番南が目黒の火薬製造所の煙で、次が渋谷の発電所、次ぎが大橋発電所の煙である。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫