錣
しころ
名詞頻度ランク #4037 · 青空 56 例
標準
series of articulated plates attached to the back and sides of a Japanese helmet
文例 · 用例
私は十六七の頃にはもう濃く礬水をひいた薄美濃紙を宛てがって絵巻物の断片を謄き写しすることも出来たし、残存の兜の錣を、比較を間違えず写生することも出来た。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
汝のためならばな、兜も錣も何ちも用らない、そらよ持って行きねえで、ぽんと身体を投出してくれてやる場合もあります代りにゃ、女の達引く時なんざ、べらんめえ、これんばかしの端をどうする、手の内ア受けねえよ、かなんかで横ッ面へ叩きつけるくらいでなくッちゃあ、不可ませんや。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
私は九歳の時に浅草の仲見世で諏訪法性の兜を買ってもらいましたが、錣の毛は白い麻で作られて、私がそれをかぶると背後に垂れた長い毛は地面に引摺る位で、外へ出ると犬が啣えるので困りました。
— 岡本綺堂 『我楽多玩具』 青空文庫
」「錣のように、根が出過ぎてはしなくって。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
桔梗、鍬形打ったる五枚|錣、金の竜頭の兜を捧げて出づ。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
夫人 貴女、この兜はね、この城の、播磨守が、先祖代々の家の宝で、十七の奥蔵に、五枚錣に九ツの錠を下して、大切に秘蔵をしておりますのをね、今日お見えの嬉しさに、実は、貴女に上げましょうと思って取出しておきました。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
二 おなじ人が、金三円ばかりなり、我楽多文庫売上の暮近い集金の天保銭……世に当百ときこえた、小判形が集まったのを、引攫って、目ざす吉原、全盛の北の廓へ討入るのに、錣の数ではないけれども、十枚で八銭だから、員数およそ四百枚、袂、懐中、こいつは持てない。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
形は兜の錣のごとく、かおりは蘭のごとしというのだそうな。
— 北原白秋 『木曾川』 青空文庫
作例 · 標準
兜(かぶと)の錣は、顔や首を守るための重要な部分だ。
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戦国時代の武将の兜には、豪華な錣が取り付けられていた。
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博物館で見た古い甲冑は、精巧な作りの錣が印象的だった。
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