風騒
ふうそう
名詞
標準
文例 · 用例
多少、ねむそうな顔をしているが、それでもどこかに、ひとかどの風騒の士の構えを示して、夏草を踏みわけ河原へ向った。
— 太宰治 『令嬢アユ』 青空文庫
天色沈々として風騒がず。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
風騒ぎむら雲迷ふ夕べにも忘るるまなく忘られぬ君 という歌の書かれた手紙を、穂の乱れた刈萱に中将はつけていた。
— 野分 『源氏物語』 青空文庫
第二段雲の峯涌くや渚のさきさきに駅馬しきりに嘶けば、驚破こそ夷敵来襲と上下ひとしく色を失ひ、また風騒ぐ谷の松、今に知る法華経の行者日蓮が諷諫、まさしく、他国侵逼難とは之なんめり。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
反歌はつ霜とけさは霜置く門の田に晩稲の黄ばみ見つつ子は居り風騒四部唱薤露沼津薤露行若山牧水の七週年に際し、哀傷の新たなる、遂にこの追懐吟一聯を成さしむ。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
尚、覊旅以外の人事生活篇「童子群像」「風騒四部唱」等は彼の集の「砧村雑唱」の続篇たるべきもの故是に附加した。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
いづこにか鵯は叫べど、風騒ぐけはひも聴かず。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
惟ふに風騒いやしくもすべからず。
— 北原白秋 『白南風』 青空文庫