申し受け
もうしうけ
名詞
標準
文例 · 用例
家々の戸口より笑みつゝ仰ぎ瞻る少女二人三人を見るほどに、何にても買ひ給はずや、賣り給ふ物あらば價尊く申し受けんと、聲々に叫ぶさま堪ふべくもあらず。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
利息は申し受けずして、いくばくにても御用だて侍らん。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
時と場合によれば、細君として申し受ける事も不可能でないと僕は思ったからである。
— 夏目漱石 『彼岸過迄』 青空文庫
決して衣食の価は申し受けない。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
大永四年に家康の祖父岡崎次郎三郎清康が、忠行の父忠茂の謀を用ゐて、松平弾正左衛門信貞入道昌安の兵を破り、昌安の女婿となつて岡崎城に入つた時、忠茂は岡崎市の小物成を申し受け、さて毫釐も徴求せずにゐた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
耕地も少なく、農業も難渋で、そうかと言って塗り物渡世の材料も手に入れがたいところでは、「御免の檜物」と称えて、毎年千数百|駄ずつの檜木を申し受けている村もある。
— 第一部上 『夜明け前』 青空文庫
何者とも知れない隻腕の剣豪丹下左膳、そこで、刀痕あざやかな顔に強情な笑をうかべ、貼り紙を楯に開きなおって、乾雲丸と娘御弥生どの、いざ申し受けたいと鉄斎に迫った。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
拙者、いずれ左膳に助力してその坤竜丸を申し受けるが、ついでに、お艶ももはや拙者のものと観念めされい」「御随意に。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫