臭み
くさみ
名詞頻度ランク #31048 · 青空 87 例
標準
bad smell
文例 · 用例
あなたのそのにほひは、ただの臭みぢやないんだから。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
たとえば家出して船乗りになった一人むすこからの最初の手紙が届いたときに、友だちの手前わざとふくれっ面をして見せたり、居間へ引っ込んでからあわててその手紙を読もうとしてめがねを落として割ったりする場面の彼一流の細かい芸は、臭みもあるかもしれないがやはりこの人らしい妙味はあるであろう。
— 寺田寅彦 『映画雑感(4)』 青空文庫
アメリカのジャズはなるほどおもしろいと思う時はあっても、自分にはどうも妙な臭みが感ぜられる。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
小生は努めて前記の嫌ひなる臭みを此號より驅除せむとしたり。
— 石川啄木 『消息』 青空文庫
四年も外地にいたが、武田さんは少しも報道班員の臭みを身につけていなかった。
— 織田作之助 『四月馬鹿』 青空文庫
声もなき鵞鳥のうから色みだし水に消え入る午後六時、鵞鳥の見たる水底は血潮したたる沼の面の負傷の光かき濁る泥の臭みに疲れつつ、水死の人の骨のごとちらぼふなかにもの鈍き鉛の魚のめくるめき、はた浮びくる妄念の赤きわななき。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
馴鹿の臭みがして小汚くて、赤と黄との図案があまりにけばけばして、子供でもない自分が肩から引掛けるのは些か気がさしたが、そこはそれ旅の気安さであった。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
金網で造った長方形の箱形のもしばしば用いたが、あれも一度捕れると臭みでも残るのか、あとがかかりにくい。
— 寺田寅彦 『ねずみと猫』 青空文庫
標準
affectation